ヨーロッパからの輸入関税が安くなる方法とは?(保存版)

イタリアで買い物をしていて感じたこと

数日前からイタリアに来ています。

こっちでスーツやジャケットなど買ってみたのですが、円安は置いといてやはり現地はとても安いですね。イタリア製品というと日本では高級な印象がありますが、全然安い印象です。「いかに輸入業者が利益を取っているか…」というのがよくわかります(笑)

さて、イタリアということで、ヨーロッパのメーカーと取引される方々へ、ひとり貿易塾のコラムよりEPA(イーピーエー)について超簡単に解説したいと思います。

なるべくわかりやすく解説しますので参考にしてくださいね。

EPA & FTAについて

EPA(イーピーエー)について、超簡単に解説したいと思います。

EPA = Economic Partnership Agreement
日本では「経済連携協定」と呼びます。

端的に言うと「関税が安くなる制度」です。(「特恵関税制度」と呼びます)

特にヨーロッパからの輸入品の関税が安くなるので、恩恵を受ける方も多いのではと思います。※ 同じような制度に「FTA(自由貿易協定)」がありますが、ほほ同じと思って頂いて大丈夫です。

もともとEPAはタイ、ベトナム、フィリピンなど開発途上国に対して経済的な発展を支援するために作られた制度でした。関税が下がれば、彼らの輸出が活発になるからです。

しかし昨今のボーダレス化の波で世界的な自由貿易化が進み、2019年2月より「日EU・EPA」が発効されヨーロッパからの仕入れでも関税が安くなるようになりました。もしかしたらニュースなどでご存じの方もいらっしゃるかもしれません。

例えば、ヨーロッパからの仕入れでアパレルやバッグであれば、通常「4.4〜13.4%」の税率が、なんと「ゼロ」に。他にも我々に関係しそうな商材としては、バッグやステンレスボトルなども適用になると思います。※電気用品はもともと無税なので不要です。

ということで、下記の国から仕入れる場合、日EU・EPAの適用で関税が安くなる可能性があると思っていてください!

<EU加盟国27ヵ国>

ベルギー、ブルガリア、チェコ、デンマーク、ドイツ、エストニア、アイルランド、ギリシャ、スペイン、フランス、クロアチア、イタリア、キプロス、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、ハンガリー、マルタ、オランダ、オーストリア、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、 スロベニア、スロバキア、フィンランド、スウェーデン(イギリスは2020年12月31日までで終了)

EPA申請のしかた(保存版)

やり方としては、メーカーに「特定原産地証明書」というものを書いてもらいます。

1、税関のHPより

「参考資料」欄

原産品申告書等の様式
原産品申告書【輸出者(生産者)自己申告】(附属書3-D/ 各国言語版(英語版はp4)/記載要領)

これの「各国言語版」をダウンロードして、メーカーに書類を記入してもらいます。

2、次に、同じリンク先の

原産品申告書等の様式
原産品申告明細書(産品が原産性の基準を満たすことの説明)様式見本(和文/ 英文)

これの「英文」も一緒にダウンロードして書いてもらいましょう。

こちらを輸入時に税関に提出すると、日EU・EPAの協定税率が使えて関税率が下がります。

もうお分かりかと思いますが、条件として原産地を輸入者が自己証明しなければなりません。EUできちんと縫製しているのか、あるいは、開発途上国から輸入してタグ付けだけしているのかなど、原産地認定が変わってきますので、場合によっては製造工程表等を入手されると良いです。

今日は敢えて簡単に解説をしましたが、わからないことは税関に聞いてみてください。

資金がない個人が貿易できる理由

資金ゼロではじめるクラウドファンディングのメリットを解説します。

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この記事を書いた人

大竹 秀明

クラウドファンディング物販の第一人者。
黎明期より輸入×クラファンの可能性に着目し、累計20億円以上のプロデュース実績。
その実績が評価され、2019年にはMakuakeベストパートナー賞を受賞。他クラウドファンディングのパートナーも務める。
10年間で1万人以上に講演指導を行い 日本郵便やYahoo!、東京ギフトショー、東京都中小企業振興公社などでも講演。
「セカイをワクワクさせる貿易家を生み出す」 を理念として精力的に活動中。