「売れる商品」と「売りたい商品」
(特に好きでもないが)ニーズがある商品を扱うのか、
(ニーズがあるとは限らないが)自分が売りたい商品を扱うのか
というのは、ビジネスの大きなテーマなのかもしれません。
「マーケットイン」
「プロダクトアウト」
という言葉はご存知ですか?
セットで語られることが多いマーケット用語ですが、商品の開発や生産・販売を行う上で、どういう視点で考えていくかという概念です。
▼マーケットイン
「顧客の意見やニーズを汲みとって製品開発を行うこと」
・売れているものを分析して、+αの類似品を探してきたり作ること
・お客様のニーズに寄り添っていくニュアンス
▼プロダクトアウト
「会社の方針や作りたいもの・作れるものを基準に商品開発を行うこと」
・主観的に面白い商品を探してきたり、“作りたいものを作る”ということ
・どちらかといえば、販売者側の色が強い考え方
どちらが優れているのか?
「マーケットイン」と「プロダクトアウト」
どちらが優れているか? というのは度々議論になるのですが、どちらにもメリット・デメリットが存在します。
マーケットインを意識しすぎると、結局は同じようなものになってしまい、その他大勢の商品に埋もれてしまう。そこから革新的な商品は生まれない。
逆にプロダクトアウトを意識しすぎると、主観が強すぎて全く売れないということにも成りかねない。
輸入ビジネス3.0の枠組みで言えば、代理店モデルはプロダクトアウト色が強く、OEMはマーケットイン色が強いかと思います。
しかし実際には、二元論で語れるものではないと思っています。ニーズを探って狙って販売しても全くハマらなかったり、コロナのような予期せぬ出来事で世の中の流れがガラッと変わってしまうことだってあります。
そして単に商品力だけでなく「見せ方」も大きく影響してくるからです。
ですので、市場のニーズも意識しつつ「これすごい!面白い!」という感覚も持ち合わせたものを扱っていただきたいと思います。両方からの観点が必要ということになります。
お客様も“自分が欲しいもの”をわかっていない
一番ダメなのは「よくわかんないけど、売れそうだし、まぁこれで良いか」という商品。市場ニーズもわからないし、誰がお客様かもわからない。主観的な想いも入っていない。そういうものは理屈ではなく往々にして売れません。
かつて自動車王と呼ばれたヘンリー・フォードが残したといわれる有名な格言に
「もし顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、彼らは『もっと速い馬が欲しい』と答えていただろう」という言葉があります。
つまり、お客様も“自分が何を欲しいのか”実際には理解をしていないのだ、と。
また、スティーブ・ジョブズは、こんな言葉を残しています。
「ある人たちは『顧客の望むものを与えよ』と言うが、それは私のやり方ではない。私たちの仕事は顧客が望むよりも先に、彼らがこれから望むであろうものを理解することなのです。」
偉人の言葉を借りると、いかにも絶対的に感じてしまいますが、最終的には「ニーズを汲むビジネス視点」と「ワクワクする感性」の両輪が必要になってくるのではないかと思います。
少なくとも「なんとなく売れそうだからやる」よりも、ご自身の感性で「これは良い!!」と思える商品を扱っていただきたいと思っています。
大竹流!「売れる」商品リサーチ術
「売れる商品」ってどんなものだと思いますか?
大竹が普段リサーチで、どんな視点でどんなところを観ているのか…
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